中央検査部

各部署の特徴

生理機能検査 超音波検査室・超音波センター

生理機能検査 超音波検査室・超音波センター

業務紹介

生理機能検査室は、「超音波」と「神経呼吸」の2つの部署で構成されています。

超音波検査室では、心電図などの共通検査に加え、心臓・腹部・血管・体表(乳腺・甲状腺)など、各種超音波検査を行っています。主な取り組みとして、以下の3つを行っています。

  • 日本臨床検査技師会の品質保証施設認証(生理部門)を取得し、正確で信頼性の高い検査を提供しています。
  • 超音波検査士(心臓・腹部・血管・体表・産婦人科領域)や血管診療技師などの専門資格を持つスタッフが複数名在籍しており、技術の向上と最新の医療知識の習得に努めています。(認定資格取得一覧表は部門紹介ページを参照)
  • 急変時訓練や緊急報告体制の整備など、医療安全にも積極的に取り組んでいます。

また、超音波センターとしての役割もあり、研修医を対象とした心臓・腹部超音波検査のハンズオン研修や、院内の超音波装置の点検・管理を担っています。

安心して検査を受けていただけるよう、よりよい技術と体制をめざして、これからも日々努力を重ねてまいります。

当院で実施している超音波検査について

心エコー検査

心疾患のスクリーニング、弁疾患の重症度評価、病態のフォローアップ、緊急時の病態評価、内科的治療の判定、外科的治療における術式示唆、がん治療関連心機能評価などを目的とした検査であり、循環器疾患の診断において大きな役割を担っています。

超音波センターでは、週一回カンファレンスを行っており、情報の共有・評価の統一化を図っています。また、人間ドック検診において、オプションとして、心エコー検査を受けていただくことも可能です。

生理機能検査 超音波検査室・超音波センター
3D心エコー検査
腹部エコー検査
生理機能検査 超音波検査室・超音波センター
肝硬度測定

肝硬度測定および肝脂肪化定量を含むスクリーニング検査のほかに、超音波用造影剤(ソナゾイド)を用いて腫瘤性病変の精密検査を行っています。ソナゾイド造影では医師のみでなく、検査技師も共同して検査を行っています。

また、腫瘍の中に電極針を挿入してラジオ波電流を流し、電極周囲に熱を発生させることでがん細胞を凝固させるラジオ波焼灼術がありますが、皮膚を通して挿入した電極と肝臓を超音波装置で観察しながらがん細胞を凝固させる、経皮的ラジオ波焼灼術の治療なども行っています。

血管エコー検査

頸動脈、下肢動脈、下肢静脈などの血管エコーを行い、血管の状態を詳しく調べます。これらの検査は、全身の血管疾患の診断から治療後のフォローアップまで幅広く対応しています。

頸動脈エコー:脳梗塞の原因調査や狭窄の有無を確認するために行われます。特に脳梗塞の患者さんに多く実施され、エコーガイド下のステント留置手術にも利用されます。また、ステントのフォローアップや特定の疾患の診断にも対応しています。

下肢動脈エコー:下肢の動脈に閉塞や狭窄がある場合、その原因を調べるために使用されます。血管の状態を確認し、治療方法(カテーテル手術やバイパス手術)の選択をサポートします。急性の動脈閉塞が疑われる場合は、緊急に対応することもあります。

下肢静脈エコー:深部静脈血栓症や静脈瘤の診断を行います。血栓リスクが高い患者さんや術前後の方にも実施され、静脈瘤の手術前にはマーキングのための検査も行います。

また、腎動脈や上肢の血管など、その他の血管に関する検査にも対応しています。血管エコーは、非侵襲的かつ迅速に実施できるため、安心して受けられる検査です。

生理機能検査 超音波検査室・超音波センター
下肢エコー検査
体表エコー検査

乳腺や甲状腺、唾液腺、頸部リンパ節など、体表面に近い臓器や病変を調べる検査です。非侵襲的で放射線の心配もなく、妊婦さんやご年配の方でも安心して受けられます。診断を確定するために、必要に応じてエコーガイド下での穿刺吸引細胞診や針生検も行っています。

乳腺エコー:乳房内の異常を発見し、その性質を推定することができます。定期的な検診目的から、精密検査を必要とする方まで幅広く対応しています。当院では、放射線部で使用している「mammodite」を超音波センターにも設置しており、マンモグラフィで指摘の石灰化病変の位置をエコーで確認することができます。針生検では診断が難しい病変に対して、エコーガイド下で吸引式組織生検を行うこともあり、これにより確実な診断を目指します。

甲状腺エコー:甲状腺の大きさや性状を調べ、腫瘤や炎症があるかどうかを確認します。また、顎下腺や耳下腺の観察、リンパ節に転移がないかも観察します。穿刺吸引細胞診を行う際には、病理部門の細胞検査士と連携し、細胞がしっかり採取されているかを確認しながら検査を進め、より精度の高い診断を提供しています。

その他にも、脂肪腫や粉瘤、神経鞘腫、正中頸嚢胞など、体表面に近いさまざまな病変の観察も行っています。

生理機能検査 超音波検査室・超音波センター
エコーとマンモグラフィの比較

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生理機能検査 神経・呼吸器検査室

神経・呼吸器部門は、脳波検査や神経伝導検査を中心とした神経生理検査と肺機能検査を主に担当しています。当院は、山口県の「てんかん支援拠点病院」に指定されており、てんかんをはじめとする疾患の診断・治療のため、様々な脳波検査を実施しています。当部門には日本臨床神経生理学会認定の専門技術師や日本臨床検査同学院の資格取得者が在籍し、専門医の指導のもと、スタッフ全員が日々研鑽を重ねています。

脳波検査

脳波検査は、てんかんの診断をはじめ、意識障害の評価、器質性脳障害や睡眠異常の診断、脳死判定などに幅広く用いられます。

標準脳波検査(ルーチン検査)

国際10-20 法に基づき、頭部と耳朶に 21 個の電極を装着し、30 分程度の記録を行います。
記録中に開閉眼、閃光刺激、過呼吸、睡眠などの賦活を行い、異常波の誘発や脳波の変化を確認します。基本的には脳波室で検査を行いますが、必要に応じて病棟や救急部での検査にも柔軟に対応します。

生理機能検査 神経・呼吸器検査室
高密度脳波検査
生理機能検査 神経・呼吸器検査室

当院は、256 チャンネルの電極を備えた高密度脳波計を導入しています。高密度脳波計を用いて記録した脳波データを患者さん自身の MRI 画像と重ね合わせ、脳のどの部位からてんかんの異常な電気活動(焦点)が発生しているかを三次元的に推定することが可能です。従来の標準脳波検査と比べて空間分解能に優れ、外科的治療の方針決定にも役立ちます。

長時間ビデオ脳波モニタリング

病棟で数日間にわたって脳波とビデオを同時に記録することで、短時間の検査では捉えにくい発作や異常波を確認する検査です。臨床検査技師が電極装着から記録、トラブル対応を行います。

ICU 持続脳波モニタリング

神経救急で原因不明の意識障害などを対象に、ICU でビデオ脳波モニタリングを行います。ICU ではヘッドセットタイプの無線式脳波計を用い、臨床検査技師がヘッドセットの装着から記録、トラブル対応を行います。

生理機能検査 神経・呼吸器検査室
てんかん症例検討会
生理機能検査 神経・呼吸器検査室

当院では、「てんかん症例検討会」を定期的に開催しています。当部門は、症例発表を担当しており、脳波や発作時のビデオを供覧しながらディスカッションを行います。院内の医師やコメディカルスタッフに加え、院外からの参加者も加わり、毎回活発な意見交換が行われています。

てんかんセンターについて

神経伝導検査

神経伝導検査(nerve conduction study:NCS)は、末梢神経を弱い電気で刺激し、その反応を見ることで神経の機能を評価する検査です。神経・呼吸器部門では、脳神経内科領域の末梢神経障害や糖尿病性ニューロパチーなどの検査を担当しています。対象神経は、正中神経、尺骨神経、脛骨神経、腓骨神経、腓腹神経を基本とし、必要に応じて橈骨神経などの uncommon NCS の検査も対応しています。

生理機能検査 神経・呼吸器検査室

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細菌検査室

一般細菌検査

塗抹検査ではグラム染色を行い、炎症所見や菌の染色性、形態などから起因菌を推定します。培養検査では、患者背景や材料に応じて、培地を組み合わせ、24~72 時間培養することで肉眼観察できる菌のコロニーを形成させます。選択培地を使用することで耐性菌の迅速報告も行っています。同定検査では、質量分析装置(MALDI-TOF MS)を用いて当日中に正確な菌名を決定し、臨床に中間報告を行っています。薬剤感受性検査では、菌にどのような抗菌薬が有効なのかを複数種類のドライプレートを用いて検査しています。結果が出るまでには 24~48 時間と時間はかかりますが、標的治療のために非常に重要な検査となっています。

細菌検査室

嫌気性菌検査

細菌検査室ではさまざまな感染症の検査を行っていますが、当細菌検査室で特に力を入れているのが嫌気性菌検査です。嫌気性菌は術後感染や深部膿瘍など、臨床的に重要な感染症の起炎菌となることが多い菌です。しかしながら、培養や同定が困難な菌種も多く、扱いが難しいとされています。当細菌検査室では専用の培養環境と培地を整え、精度の高い分離・同定・感受性試験を実施しています。

細菌検査室

抗酸菌検査

抗酸菌検査は結核菌および非結核性抗酸菌を検出するために行います。結核菌は空気感染をする菌であり、感染対策の観点からも迅速な結果報告が重要です。当院では、チール・ネルゼン染色(塗抹検査)、結核菌群核酸検出(遺伝子検査)により、それを可能にしています。また、培養検査も院内で実施しています。塗抹検査に比べ感度の高い検査となっています。培養が陽性になると、クロマトグラフィー法により結核菌群抗原の有無を検査し、結核菌であるか否かの判定をしています。菌名同定および薬剤感受性検査が必要な場合は外注で実施しています。

細菌検査室
検査部

遺伝子検査

当院での遺伝子検査は主に FilmArray と GeneXpert の2つの機器を使用して実施しています。

FilmArray は1時間半~2時間程度でウイルス・細菌など多項目を同時検出することができます。検体種としては、鼻咽頭ぬぐい液(呼吸器)または髄液を用いた検査となっています。培養検査では検出できなかった細菌を検出できたり、様々なウイルスを同時検出することができるようになったため、感染症診療へ活用することが可能です。

GeneXpert は主に Clostridioides difficile の ToxinB 遺伝子検出や血液培養液中の黄色ブドウ球菌 mecA 遺伝子検出に使用しています。約1時間で検査結果が出るため、早期に感染症診療や感染症対策に貢献することが可能です。

細菌検査室

院内感染対策・抗菌薬適正使用支援

当院では、微生物検査技師が院内感染対策チーム(ICT)の一員として、積極的に感染制御に関与しています。検査室で得られた細菌同定や薬剤感受性試験の結果をもとに、アウトブレイクの早期検知や耐性菌の動向把握を行い、臨床部門と連携して迅速な対応を支援しています。また、サーベイランスや環境培養、抗菌薬適正使用支援などにも携わり、検査技術を活かした実践的な感染対策を展開しています。検査技師の専門性が、院内の安全と質の高い医療の維持に貢献しています。

細菌検査室

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病理検査室

概要

病理検査室では、病理組織診断、細胞診断、術中迅速診断、病理解剖などの業務を行っています。近年においては遺伝子検査の技術向上に伴い、遺伝子検査関連の検体の取り扱いも増加しています。

病理組織診断

患者さんの病変部の組織検体を固定、切り出し、包埋、薄切、染色の工程を経て、HE 染色標本を作製し、顕微鏡を用いて病理医が診断を行います。

切り出し

手術室や内視鏡室から提出された組織検体を取扱い規約に沿って切り出します。

包埋

固定後の組織検体をパラフィンに浸透させ、置換させます。パラフィンで包埋することにより、半永久的に保存が可能であり、検体に適した大きさのブロックが作製可能です。

病理検査室
切り出し
病理検査室
包埋
薄切

組織検体を3-4マイクロメートルの薄さに切ります。

染色によっては厚さを調整することもあります。 コンタミネーションのリスクがあるので注意を払います。

染色

自動染色装置を用いて HE 染色を行います。必要時には特殊染色、免疫組織化学染色を施行します。

病理検査室
薄切
病理検査室
染色

細胞診断

患者さんから採取した細胞を用いてパパニコロウ染色などの細胞診標本を作製します。細胞検査士が顕微鏡で観察し、異型細胞の有無などを判定します。異型細胞を認めた場合には細胞診専門医が最終的な細胞診断を行っています。必要時には特殊染色や免疫組織化学染色を施行しています。

病理検査室
パパニコロウ染色標本
病理検査室
細胞診スクリーニング

術中迅速診断、病理解剖

術中迅速診断

手術中に切除した病変の良悪性評価、切除組織の断端に悪性腫瘍が広がっていないかの判断のために施行されます。手術中に行うため迅速に結果報告をする必要があります。

病理解剖

ご遺族の承諾のもとに、病死された患者さんのご遺体を解剖させていただくのが病理解剖です。生前の診断は正しかったのか、どのくらい病気が進行していたのか、治療の効果はどれくらいあったのか、死因は何か、といったことを判断します。

がんゲノム医療連携病院

がんは遺伝子の変異などによっておこる病気で、その変異は患者さんひとりひとりで異なります。患者さんによって異なるがん遺伝子の変化を調べ、その情報に基づいて診断や治療を行います。病理検査室では検査に提出する検体の品質、検体量などをチェックし、検査に提出が可能かを判断しています。当院の患者さんだけでなく他院の患者さんの検体も対応しています。

病理検査室
クリオスタット
病理検査室
自動免疫染色装置

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生殖医療室

生殖医療室

部署紹介

不妊症で悩む患者さんに対する生殖補助医療業務を行っています。生殖医療室では胚培養士として臨床検査技師が業務に従事しています。

主な業務の紹介

外来業務
人工授精(AIH)

採精された精液を処理して良好運動精子を集めます。排卵周期に合わせて処理した良好運動精子を女性の子宮の中に注入することで妊娠を期待します。

ムンテラ

体外受精を予定されているカップルに対して、動画などを使って体外受精の流れなどについて説明しています。

病棟業務
体外受精

採卵

ホルモン補充により大きくした卵胞から卵子を採取します。医師2名以上の立ち合いのもと、全身麻酔による採卵術を採用しています。

精子処理

当院では患者様の精液所見に応じて次の2種類の精子処理方法を採用しています。

◆密度勾配遠心法
遠心することで精液中の良好運動精子を分離します。できるだけ多くの精子を回収する処理方法です。

◆Swim-up法
精液中を元気に泳いでいる精子をピックアップする方法です。精子へのダメージが少なく密度勾配遠心法に比べて DNA の損傷も防ぐことができます。

受精操作

採卵により獲得した卵子と精子処理した精子を受精させます。当院では受精方法として体外受精(cIVF)と顕微授精(ICSI)を採用しています。

◆体外受精(cIVF)
卵子と精子を一緒に培養して受精を期待する受精方法です。

生殖医療室

◆顕微授精(ICSI)
卵子の細胞質内に精子を1個注入する受精方法です。当院では PIRZO-ICSI を実施しています。

生殖医療室

培養

受精卵を一定環境下にて5~6日ほど培養します。当院ではタイムラプスインキュベーターを使用し、受精卵の発育の様子を観察・録画しながら培養します。

生殖医療室

胚凍結・融解胚移植

十分に育った胚盤胞は液体窒素中に浸漬し保存します。別の周期の一番妊娠しやすいタイミングに合わせて融解し、胚移植を行います。

着床前遺伝学的検査(PGT)

培養5、6日目の胚盤胞から細胞を一部採取し、染色体異常や遺伝子疾患の有無を調べる検査です。細胞を採取した胚は一旦凍結保存し、検査結果に問題がなければ融解胚移植を実施します。

胚移植

柔らかいカテーテルを使って子宮の中に胚を優しく置きます。当院では融解胚移植と新鮮胚移植の2種類実施しています。

管理業務
試薬・機器管理

受精卵の培養に使用する培養液やインキュベーターなどの機器に問題がないか、日々品質のチェックや監視を行っています。

成績管理

受精率や培養成績なども定期的に算出し、胚培養士の技術や培養環境に問題がないか監視しています。

24 時間遠隔監視システム

大切な受精卵を保存している培養器や凍結保存タンクに異常が発生した際は、直ちに登録したメールアドレスに通知が届きます。

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