低侵襲外科・手術支援ロボットセンター

手術支援ロボット da Vinci

日本では、2012 年にロボット支援前立腺全摘除術が保険収載され、泌尿器科領域においては従来の開腹手術、腹腔鏡手術は、ほとんどロボット支援手術に置き換わってしまいました。ようやく当院にも 2023 年6月インテュイティブサージカル社のダビンチ Xi が導入され、2023 年9月よりロボット支援前立腺全摘除術を開始いたしました。

現在、ロボット支援前立腺全摘除術、ロボット支援腎部分切除術も当院で実施可能です。医療機関の皆様におかれましては、ご希望があれば前立腺癌、腎癌の患者さんは当院でのロボット支援手術が可能です。今年度より、消化器外科、婦人科等へも導入を検討しています。
 

ダビンチ

特徴として

  1. 術者が見ている映像は3Dの4K画像であり、精細な術野でリアルな距離感での手術が可能
  2. マルチ関節の鉗子が使用でき、また手振れ防止機構があることから可動域が広く、腹腔鏡と比較し精密な操作が可能で、特に縫合操作が格段に容易に行なえる
     

というメリットがあります。それにより開腹手術と比較し、多くのシステマティックレビューから出血量や合併症率が有意に少なく、さらに尿失禁や性機能障害の軽減にも寄与することが証明されています。当然手術創が小さいため、術後の疼痛も少なく、社会復帰も早くなります。注意点として術中は経腹膜アプローチの場合 20 ~ 30 度の頭低位で手術を行うため、術中の頭蓋内圧、眼圧、胸腔内圧が上昇しやすくなる可能性があり、脳血管疾患、緑内障、肺機能障害、血栓症等のある方は注意が必要になることがあります。
 

診療実績(2023年)

ロボット支援下手術の実績

  • 前立腺 21件
  • 腎   2件