臨床指標（クリニカルインディケーター）

• 病院概要・患者属性
• 医療の質に関する指標
• 病院全体に関するプロセス指標
• 病院全体に関するアウトカム指標

臨床指標（クリニカルインディケーター）とは、医療の質を定量的に評価する指標のことで、医療の過程や結果から課題や改善点を見つけ出し、医療の質の向上を目的とするものです。これにより医療の質を客観的に評価することが可能となるので、最近は質（評価）指標という用語もよく使われています。

医療の質は、１.構造（ストラクチャー Structure）　２.過程（プロセス Process）　３.結果（アウトカム Outcome）の３つの側面について評価されることが一般的です。

当院が測定している指標をホームページに公表し、最適の医療を提供できる病院となるため、改善を図り医療の質の向上に努めていきたいと考えております。

１．病院概要・患者属性

病院基本データ

2022 年度
診療科数			34
病床数			504
	一般病床		490
		救命救急センターハイケアユニット（HCU）	6
		集中治療管理室（ICU）	12
		新生児集中治療管理室（NICU）	12
		小児入院医療管理料病床	23
		無菌治療室	6
	感染症病床		14

 

専門・認定看護師

2022 年度
認定看護管理者	0
がん看護専門看護師	2
急性・重症患者看護専門看護師	1
不妊症看護認定看護師	0
皮膚・排泄ケア認定看護師	1
がん性疼痛看護認定看護師	1
がん化学療法看護認定看護師	1
集中ケア認定看護師	2
新生児集中ケア認定看護師	1
緩和ケア認定看護師	1
感染管理認定看護師	2
摂食・嚥下障害看護認定看護師	1
救急看護認定看護師	1
認知症認定看護師	1
脳卒中リハビリテーション認定看護師	1

 

病院情報

2022 年度
１日平均入院患者数（人）	349.2
平均在院日数（日）	13.2
一般病床利用率（％）	71.3
１日平均外来患者数（人）	852.4
１日平均救急患者数（人）	31
手術件数（件）	4,778
ボランティア登録人数（人）	０ ※募集停止中
クリニカルパス使用患者数（人）	4,614
外来化学療法件数（件）	5,001
敷地内禁煙実施	あり
インターネット接続環境（患者さん用）	あり ※レモングラス （第１・３火曜日） 11：00～13：00

 

地域連携

2022 年度
紹介率（％）	76.6
逆紹介率（％）	121.3
登録医数（人）	200

 

医療相談

2022 年度
医療・福祉相談件数（件）	9,159
がん相談件数（件）	2,237
セカンド・オピニオン件数（件）	8

 

チーム医療

2022 年度
感染対策チーム	あり
栄養サポートチーム	あり
緩和ケアチーム	あり
褥瘡ケアチーム	あり
呼吸療法サポートチーム	あり
認知症ケアサポートチーム	あり
精神科リエゾンチーム	なし

 

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２．医療の質に関する指標

患者満足度

	2022 年度	参考値 ※１
外来患者満足度	79.6 点	79.8 点
入院患者満足度	88.4 点	85.4 点

 

計算方法

2022年10月20日～2023年１月24日外来患者（回答者数345人）、2022年10月20日～2023年１月５日入院患者（回答者数384人）に対して、性別、年齢、当院の選択理由、総合評点、個別項目の満足度を調査した。非常に満足を100点、満足を75点、どちらとも言えない50点、やや不満25点、不満０点として平均評価点を算出した。

結果・考察

外来部門については、「看護師の言葉遣いや態度」「医師の言葉遣いや態度」など医師、看護師の接遇に対する満足度が調査病院平均よりも高くなっている。

入院部門については、接遇面に関する満足度が向上した。また、「看護師の説明のわかりやすさ」「医師への質問や相談のしやすさ」といった項目も調査病院平均よりも満足度が高い結果となっている。

外来部門、入院部門ともに接遇面及び診察・診療面に対する満足度が高いため、今後も継続して高い評価を受けられるよう、患者サービスの充実に取り組んでいきたい。

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３．病院全体に関するプロセス指標

肺血栓塞栓症の予防対策実施率

	2022 年度	参考値 ※３
2022 年 4 ～ 6 月	95.9 ％	90.6 ％
2022 年 7 ～ 9 月	94.8 ％	92.2 ％
2022 年 10～12月	96.3 ％	90.4 ％
2023 年 1 ～ 3 月	94.8 ％	91.2 ％

 

計算方法

分子： 分母のうち、抗凝固療法または肺血栓予防管理が実施された件数

分母： 中リスク以上の手術件数

 

結果・考察

予防策について調査対象の病院平均より上回っている。今後ともさらなる努力をしていきたい。
　

手術開始１時間以内の予防的抗菌薬投与率

	2022 年度	参考値 ※３
手術開始１時間以内の予防的抗菌薬投与率	88.7 ％	80.8 ％
◎ 参考値は特定の手術に関する投与率

 

計算方法

分子： 手術開始前１時間以内に予防的抗菌薬が投与開始された患者数

分母： 手術室にて手術が施行された患者数

 

結果・考察

手術開始前に抗菌薬が投与されなかった症例は、手術開始までに１時間以上かかった例や抗菌薬に対するアレルギーなど稀な症例が存在しました。また、声帯ポリープ切除のように全身麻酔は必要であるが、抗菌薬を使う必要がない例が含まれており、投与しない例も適切に対処されていました。

今後も手術に関連した感染症の発生についても検証していきます。
　

精神科病院入院からの身体疾患受入れ頻度

	2022 年度	参考値 ※３
2022 年 4 ～ 6 月	1.0	1.1
2022 年 7 ～ 9 月	1.0	1.1
2022 年 10～12月	3.6	1.0
2023 年 1 ～ 3 月	1.8	0.9

 

計算方法

分子： 精神科入院からの身体疾患受入れ患者数

分母： 病床100床あたり

 

結果・考察

精神科疾患患者の身体的入院受入れについては参考値を下回る期間もあるため、今後も、引き続き協力していく。
　

地域医療機関サポート率

	2022 年度	参考値 ※３
2022 年 4 ～ 6 月	78.5 ％	58.7 ％
2022 年 7 ～ 9 月	76.1 ％	59.0 ％
2022 年 10～12月	60.2 ％	57.9 ％
2023 年 1 ～ 3 月	60.4 ％	57.5 ％

 

計算方法

分子： 二次医療圏内で紹介を受けた医科医療機関数

分母： 二次医療圏内医科医療機関数

 

結果・考察

前年度と比較してサポート率は上昇している。引き続き地域連携室として、地域医療機関への働きかけを行い、サポートの充実に努めて行きたい。
　

地域分娩貢献率

	2022 年度	参考値 ※３
2022 年 4 ～ 6 月	28.0 ％	27.1 ％
2022 年 7 ～ 9 月	29.4 ％	25.7 ％
2022 年 10～12月	28.8 ％	26.5 ％
2023 年 1 ～ 3 月	29.5 ％	25.8 ％

 

計算方法

分子： 院内出生数

分母： 二次医療圏出生数 （住民登録がなされているうち生年月日が調査期間のもの）

 

結果・考察

全ての期間で参考値を上回っている。周産期母子医療センターを抱え、域外からの出産も受けており二次医療圏内にも引き続き貢献していきたい。
　

地域救急貢献率

	2022 年度	参考値 ※３
2022 年 4 ～ 6 月	17.6 ％	27.6 ％
2022 年 7 ～ 9 月	17.3 ％	27.0 ％
2022 年 10～12月	17.9 ％	26.2 ％
2023 年 1 ～ 3 月	21.3 ％	25.6 ％

 

計算方法

分子： 救急車来院患者数

分母： 二次医療圏内救急車搬送人数

 

結果・考察

地域救急貢献度が、全般的に低い状態の数値となっている。二次医療圏の救急貢献率としては１/５程度になっているが、ホットラインの応需率は99％程度であり、地域救急には十分貢献している。これからも三次救急を主に活動しているが、二次救急についても、二次救急病院の穴を埋めていきたい。
　

クリニカルパス使用率（患者数）

	2022 年度	参考値 ※３
2022 年 4 ～ 6 月	42.4 ％	46.5 ％
2022 年 7 ～ 9 月	41.1 ％	45.7 ％
2022 年 10～12月	43.0 ％	47.5 ％
2023 年 1 ～ 3 月	44.4 ％	47.0 ％

 

計算方法

分子： パス新規適用患者数

分母： 新入院患者数

 

結果・考察

新規パスを作成したことで、パス使用件数は増加傾向である。今後も、新規パス作成や既存パスの使用促進により適用率の向上を目指したい。
　

４．病院全体に関するアウトカム指標

 

 

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