中央放射線部

概要

放射線治療とは、放射線を目的部位に照射しDNAレベルで細胞に障害をあたえ、腫瘍などを縮小死滅させる治療法です。放射線は腫瘍細胞にも正常細胞にも障害を与えますが、ほとんどの正常細胞は腫瘍細胞より放射線に対して耐性があるので適正な線量を与えることにより放射線障害から回復していくことができます。この差を利用して腫瘍細胞のみを攻撃していくわけです。
放射線治療には、外照射と内照射があります。

  • 外照射…体の外から放射線を照射する方法
  • 内照射…放射線を放出する小さな線源を標的組織付近に挿入し、体の中から放射線を照射する方法

放射線治療は体を切ることなく治療することができます。手術では傷跡が残り、体の機能や形態が失われることがありますが放射線治療ではそのようなことはありません。また、身体への負担が少ない治療法なので手術が受けられない方や御高齢の方でも治療可能な場合が多いと言えます。

 

設備紹介

放射線治療装置 リニアック(東芝製PRIMUS)

通常の外照射を行う装置です。
また、当院ではリニアックと治療計画用CTが同じ部屋にある同室CTシステムを採用しています。このシステムでは、実際の治療と全く同じ状況で治療計画を作成することができるため、精度が高い治療を行う事ができます。また、実際治療を行う際の位置合わせをCTで行うこともできますので大変有効です。
当院ではガンに代表される悪性疾患、ケロイドや血管腫などの良性疾患、骨転移などによる疼痛緩和、乳癌術後などの再発予防など様々な放射線治療が行われています。

リニアック 画像

リニアック(2008年4月より稼動)

同室CTシステム 画像

同室CTシステム

定位放射線治療(ラジオサージェリー)

当院では、リニアック装置にm3(高精度マルチリーフコリメータ)装置を装着し腫瘍の形状に合わせて多方向から正確に線量照射を行うラジオサージェリーを行っています。
治療部位をリニアックの回転中心に置き、回転しながら放射線を照射していきますので、治療部位には十分放射線をあてることができる一方その他の正常な部分には分散して放射線があたる形になるので狙った領域のみを治療していくことが可能です。
また実際の治療は1回約1時間の治療を1~3日程度行い大変短い期間で完遂することができます。
当院では脳神経外科と協力し頭部や頚部の腫瘍を主として治療を行っております。

定位放射線治療 画像1 ●ブレインラボ社製

m3をリニアックに取り付けた様子。多少複雑な形状であっても腫瘍の形に合わせて治療範囲を決定し治療を行うことができます。

定位放射線治療 画像2 ●ラジオサージェリー専用治療計画装置iPlanによる治療線量分布図(聴神経腫瘍)

 

RALS(Remote After loading System,高線量率腔内照射装置)

この装置は内照射を行う装置です。
この装置から放射線を放出する小さな線源(イリジウム 192ペレット線源)を送り出し腫瘍付近に10分前後留置させ、高線量の放射線を近距離から照射します。
接近した状態なので目的部位に対し集中的に多くの線量をあてる事ができると同時に目的部位以外にはそれほど線量があたらないため有効です。
当院では婦人科と協力して子宮頸がんを主として治療を行っております。

RALS治療装置 画像 ●RALS治療装置

マイクロセレクトロンHDR

RALS専用治療計画装置 画像 ●RALS専用治療計画装置

PLATOによる 治療線量分布図(子宮頸がん)

このようにイリジウム線源をどの位置にどれだけ長く留置させるかを設定し治療計画を立てていきます。

 

最後に、ここでは紹介しきれませんでしたが、当院では、様々な治療時の工夫や治療装置の品質保証と品質管理を行い、安心安全な放射線治療を目指しております。もしご不明な点などがありましたら遠慮なくご質問ください。