放射線治療科
放射線治療科はがん治療の集学的治療のひとつである放射線治療にかかわる診療を業務としています。元来、放射線治療は、画像診断、インターベンショナル・ラジオロジー（IVR）とともに放射線科の業務の一つとして診療が行われてきましたが、放射線治療機器の高度化などに伴い、専門性の高い分野となり、全国的にもひとつの診療科として独立することが一般的となってきました。当院でも、2024 年４月より独立した診療科として新たに開設することとなりました。
放射線治療はがんなどの疾患に X 線、電子線、ガンマ線などの放射線を照射して腫瘍を縮小、消失させます。近年、放射線治療機器の高度化により、より正確に、より小範囲で、より効果的な照射が可能となっています。当院でも 2021 年の放射線治療機器更新に伴い、定位放射線治療、強度変調放射線治療（IMRT）、画像誘導放射線治療（IGRT）などの高精度放射線治療を開始し、また、子宮頸癌の放射線治療に欠かせないラルス（RALS）も行っており、標準的な放射線治療が可能となっています。また、山口大学医学部附属病院放射線治療科とも連携を取り、動体追跡放射線治療などのより高精度な放射線治療が望ましいと判断された場合には、必要に応じて紹介することも行っております。
高齢化が進む現代において、一般的に手術や薬物療法などのがん治療より体に負担が少ない放射線治療は今後より注目が集まってくると思われます。
