令和3年度 山口県立総合医療センター 病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 799 251 305 446 545 747 1399 2508 1533 283
 当院は、地域の中核病院として幅広い年齢層の方にご利用いただいています。
 当院に入院された患者さんは、70歳代が一番多く全体の28.4%を占めており前回より2%増加しました。60歳代以上の割合は64.9%となっています。
 また、総合周産期母子医療センターとして指定をされており、周産期医療や小児医療にも力を入れていますので、新生児から高齢者まで分布しています。
▲【年齢階級別退院患者数の定義】
令和3年度に退院した患者(労災保険や自賠責保険等を除く)の数です。
年齢区分は入院したときの年齢で集計しています。


▼【診断群分類別患者数等の定義】
令和3年度DPC請求がされた退院した患者(労災保険や自賠責保険等を除く)の数です。
また、患者数が10未満の場合は、「-」を記載しています。

※当院のホームページの「診療のご案内」にて各診療科の紹介を行っています。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2 なし 21 14.5 20.57 0.38 81.24
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 手術なし 19 13.5 13.14 0.16 71.53
040110xxxxx0xx 間質性肺炎 手術・処置等2 なし - - - - -
100393xx99xxxx その他の体液・電解質・酸塩基平衡障害 手術なし - - - - -
180010x0xxx0xx 敗血症(1歳以上) 手術・処置等2 なし - - - - -
 内科では、総合内科(臓器別診療科に該当せず、入院を要する内科診療)の一部として、肺炎、尿路感染症などの感染症を中心に診療しています。超高齢社会を迎えた現在では複数の疾患をお持ちの患者さんが多いので、総合的にケアすることで生活の質を維持、向上できるよう努めています。
 また、患者さんの社会背景を把握して、地域のかかりつけ医・多職種スタッフと緊密に連携をとることで、退院後も住み慣れた地域で自分らしく暮らし続けることを支援しています。
脳神経内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010060x2990401 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 4あり 定義副傷病 なし 発症前Rankin Scale 0、1又は2 55 16.3 15.63 0.33 73.35
010060x2990201 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 2あり 定義副傷病 なし 発症前Rankin Scale 0、1又は2 21 17.6 15.57 0.38 76.62
010110xxxxx4xx 免疫介在性・炎症性ニューロパチー 手術・処置等2 4あり 11 19.5 16.11 0.09 68.27
010060x2990411 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 4あり 定義副傷病 1あり 発症前Rankin Scale 0、1又は2 11 15.2 17.48 0.45 81.00
010230xx99x00x てんかん 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし - - - - -
 脳神経内科が取り扱う主な病気は脳梗塞、頭痛(片頭痛、緊張型頭痛など)、てんかん、アルツハイマー病、パーキンソン病、脊髄小脳変性症、筋ジストロフィー、重症筋無力症、多発性硬化症、筋萎縮性側索硬化症、炎症性・免疫介在性ニューロパチーなどです。ごく身近な病気(脳卒中、頭痛など)からいわゆる難病までを広く診療しています。急性期脳梗塞が発症して4.5時間以内には、血栓溶解療法を積極的に施行しています。この治療で血管が再開通しない場合には、脳神経外科と連携して血管内治療へとスムーズに移行できます。頭痛の予防については2022年4月からかなり効果の高い月1回の注射製剤も使えるようになりました。
 薬でコントロールが難しくなったパーキンソン病には脳神経外科にて深部脳刺激療法を実施しています。また、免疫性神経疾患に対する補体療法や抗IL-6療法などを積極的に導入しています。
消化器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 99 12.2 9.21 0.07 75.58
060050xx97x0xx 肝・肝内胆管の悪性腫瘍(続発性を含む。) その他の手術あり 手術・処置等2 なし 23 11.4 10.48 0.09 75.87
060102xx02xxxx 穿孔又は膿瘍を伴わない憩室性疾患 小腸結腸内視鏡的止血術等 23 11.3 9.63 0.00 68.61
060100xx01xxxx 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。) 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 23 5.9 9.63 0.00 72.96
060140xx97x0xx 胃十二指腸潰瘍、胃憩室症、幽門狭窄(穿孔を伴わないもの) その他の手術あり 手術・処置等2 なし 21 16.8 10.84 0.10 72.86
 当院は、内視鏡センターや 超音波センターなど検査部門のセンター化を計り、技術を更新し、さらに患者さんに優しく、かつ精度の高い医療を提供できるよう努力してきました。最近ではシステムも安定し、さらに苦しくない検査を目指して、沈静下での検査や治療を積極的に行っております。また、日本肝臓学会の認定施設であり、日々新しい技術を取り入れながら肝臓に関する専門的診断や治療にも取り組んでいます。その他では胆膵系の診断、治療のご紹介も多くあり、特殊な消化器症例にも対応できるよう一般的な消化器疾患診療に加え
・胃手術後の胆道精査
・内視鏡超音波下での組織診断
・早期胃がん、早期食道がん、早期大腸癌に対する粘膜下層剥離術
・小腸に対するカプセル内視鏡やダブルバルーン内視鏡
・肝がんに対する血管造影下治療及びエコー下ラジオ波焼灼療法
・各種消化器癌に対する化学療法
・最近では、県内では珍しい再発食道癌等に対する光線力学治療の導入
など様々な疾患に対応できるよう治療選択の幅を広げております。
また、日常診療だけでなく県の通信5G事業にも積極的に参加し、遠隔指示による地域の内視鏡医療水準の均一化を目指しています。
循環器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050050xx0200xx 狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等 手術・処置等1 なし、1、2あり 手術・処置等2 なし 126 5.5 4.36 0.02 70.56
050070xx01x0xx 頻脈性不整脈 経皮的カテーテル心筋焼灼術 手術・処置等2 なし 98 7.7 4.79 0.00 66.68
050030xx97000x 急性心筋梗塞(続発性合併症を含む。)、再発性心筋梗塞 その他の手術あり 手術・処置等1 なし、1あり 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 56 18.6 11.87 0.07 70.77
050210xx97000x 徐脈性不整脈 手術あり 手術・処置等1 なし、1、3あり 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 51 13.7 10.24 0.14 77.75
050130xx9900xx 心不全 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 51 16.3 17.35 0.20 83.18
 高齢化によって、心血管疾患の患者数は、年々増加しています。虚血性心疾患(心筋梗塞、狭心症)や不整脈疾患(心房細動、発作性頻拍)に対し、カテーテルによる様々な治療を行っています。ペースメーカー植込みも超小型のタイプ(リードレスペースメーカー)から、心不全患者さんの心機能回復を促す高機能タイプ(除細動器付き両室ペースメーカー)まで様々な機種の植込み手術を行っています。新型コロナウイルス感染症流行下でも、当院を受診される心疾患患者数はむしろ増加傾向です。また生活様式の変化に関連し肺塞栓症患者数も増加しています。 
 当院では、救急および一般外来診療を万全の感染対策で行っていますので、症状がある患者さんは、できるだけ早めに受診されて下さい。
 心疾患患者さんは、心臓だけでなく腎臓や肺、脳血管などの疾患を合併されていることが多く、当院の各分野の専門医が全人的医療を提供しています。また、多職種(看護師、薬剤師、理学療法士、管理栄養士、ソーシャルワーカーなど)による治療のサポートも充実しています。増加し続ける心不全に対しては、心不全地域連携パスを運用しつつ近隣の病院と協力体制を整えています。
 治療に難渋する重症心不全や肺高血圧症などに対しても、経験のある専門医が診療しており、山口県内全域から患者さんをご紹介いただいています。
腎臓内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110280xx9900xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 49 8.1 10.39 0.04 62.20
110280xx97x00x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 その他の手術あり 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 11 15.2 14.62 0.09 58.55
110280xx02x1xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 動脈形成術、吻合術 その他の動脈等 手術・処置等2 1あり 11 47.2 34.08 0.09 69.64
110280xx9901xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 1あり - - - - -
070560xx99x00x 重篤な臓器病変を伴う全身性自己免疫疾患 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし - - - - -
 当科では腎疾患の早期発見・早期治療のためにご紹介いただいた患者さんに対し積極的に腎生検を含む精査を行なっています。また進行したCKDに対しては食事指導・合併症精査目的での教育入院を行い、透析導入の際には尿毒症による体調悪化を最小限とした安全な透析導入を目指しています。腎移植のご希望がある場合は山口大学泌尿器科などへ積極的に紹介しています。
糖尿病・内分泌内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
10007xxxxxx1xx 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。) 手術・処置等2 1あり 37 17.9 14.41 0.14 70.05
100040xxxxx00x 糖尿病性ケトアシドーシス、非ケトン昏睡 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 11 11.5 13.25 0.00 64.45
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 手術なし 11 11.5 13.14 0.09 67.00
10006xxxxxx1xx 1型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。) 手術・処置等2 1あり - - - - -
10007xxxxxx0xx 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。) 手術・処置等2 なし - - - - -
 当院は、日本糖尿病学会、日本内分泌学会より、糖尿病専門医および内分泌専門医を養成する教育施設に認定されています。
 2型糖尿病のみならず、1型糖尿病や妊娠糖尿病など、様々なタイプの糖代謝異常に対して、医師、看護師、薬剤師、管理栄養士、理学療法士などの医療スタッフが緊密に連携し、それぞれの専門性を生かしたチーム医療を行っています。糖尿病教育入院のほか、糖尿病合併症の治療、周術期や周産期の管理など、診療科の垣根を越えて最善の医療を提供しています。
 さらに、糖尿病シックデイ、糖尿病ケトアシドーシス、重症低血糖、甲状腺クリーゼ、副腎不全などの緊急対応が必要な内分泌代謝疾患に対して、即時治療可能な体制を整えています。
血液内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
130030xx97x50x 非ホジキンリンパ腫 手術あり 手術・処置等2 5あり 定義副傷病 なし 18 37.1 31.17 0.00 62.94
130030xx99x5xx 非ホジキンリンパ腫 手術なし 手術・処置等2 5あり 12 21.7 19.92 0.00 72.25
130030xx99x4xx 非ホジキンリンパ腫 手術なし 手術・処置等2 4あり 12 16.8 10.66 0.00 61.92
130010xx97x2xx 急性白血病 手術あり 手術・処置等2 2あり 11 49.9 37.46 0.00 63.73
130030xx99x3xx 非ホジキンリンパ腫 手術なし 手術・処置等2 3あり 11 61.4 15.64 0.00 72.82
 血液がんの中では頻度の高い悪性リンパ腫、特に非ホジキンリンパ腫の患者が多くなっています。悪性リンパ腫の治療の中心は化学療法と放射線療法です。特にB細胞性リンパ腫にはリツキシマブを併用した化学療法が行われます。化学療法は初めの1~2サイクルは入院で行い、外来通院治療へ移行する場合が多いです。しかし、高齢であったり体力が低下したりした方の治療は入院でなされることが多く、入院期間が長期化することがあります。
 急性白血病の化学療法は治療強度が高いので入院で治療します。当院は、環境清浄度の高い「無菌治療室」を6室整備しており、山口県内の周辺医療圏からの紹介患者も多くあります。
小児科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080270xxxx1xxx 食物アレルギー 手術・処置等1 あり 93 1.0 2.13 0.00 3.48
080270xxxx0xxx 食物アレルギー 手術・処置等1 なし 70 1.1 2.35 0.00 6.99
040090xxxxxx0x 急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症(その他) 定義副傷病 なし 34 3.1 5.83 0.00 1.03
140010x199x0xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重2500g以上) 手術なし 手術・処置等2 なし 20 6.1 6.13 0.00 0.00
040100xxxxx00x 喘息 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 16 6.6 6.24 0.00 3.81
 当科は、一次医療から三次医療まで幅広く対応しています。午前中の一般外来のほか、午後からは専門外来として、アレルギー・免疫、腎臓、内分泌、神経(非常勤)、心臓(非常勤)疾患の診療にあたっています。乳児検診や予防接種も行っています。アレルギーについては食物アレルギーでは診断から経口食物負荷試験、気管支喘息では呼吸機能検査も行っています。また、小児アレルギーエデュケーター看護師、管理栄養士によるアレルギー相談外来を開設しております。腎疾患では、ネフローゼ症候群や腎炎の治療、学校検尿後の精密検査などを行い、尿路感染症や尿路奇形に対しては、小児外科と協力して診断・治療にあたっています。低身長を始めとする内分泌疾患の様々な負荷試験を行うことも可能です。臨床心理技術者等とも連携して子どもの心の診療も行っています。
小児科(新生児)
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
140010x199x0xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重2500g以上) 手術なし 手術・処置等2 なし 62 5.5 6.13 0.00 0.0
140010x197x0xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重2500g以上) 手術あり 手術・処置等2 なし 34 6.5 7.78 0.00 0.0
140010x197x1xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重2500g以上) 手術あり 手術・処置等2 1あり 25 21.2 11.93 0.00 0.0
140010x299x0xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重1500g以上2500g未満) 手術なし 手術・処置等2 なし 14 15.1 11.01 0.00 0.0
140010x297x1xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重1500g以上2500g未満) 手術あり 手術・処置等2 1あり 12 38.8 11.01 0.00 0.0
 当院は、平成18年に山口県内初の総合周産期母子医療センターとして指定され、セントラルモニターによるきめ細やかな管理を行うことが可能なNICUベッド12床、GCUベッド18床を有しています。低出生体重児(出生体重2000g未満)、極低出生体重児(出生体重1500g未満)、超低出生体重児(出生体重1000g未満)、先天異常を有する児、出生後早期に手術が必要な外科疾患を合併する児に対しては、小児外科と連携し適切な治療及び全身管理を行っています。呼吸窮迫症候群に対する人工肺サーファクタント投与療法についてはINSUREやLiSAなどの手技も用いてできるだけ児に侵襲性の少ない処置を行うようにしています。重症呼吸不全の患児に対し患者同調性の高い人工呼吸器を適用し、またそれぞれの肺の状態に合わせた人工呼吸器設定を行い、長期呼吸管理に伴う肺合併症予防に努めており、肺に優しい医療を心がけています。重症呼吸不全に対しては高頻度振幅人工換気(HFO)、一酸化窒素(NO)吸入療法、膜型人工肺(ECMO)による体外循環を行うことが可能です。また、新型コロナウイルス感染症に対応可能な陰圧治療ベッドをNICU・GCUそれぞれ2床確保し体制を整えています。
外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
090010xx010xxx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴うもの(内視鏡下によるものを含む。))等 手術・処置等1 なし 56 9.4 11.01 0.00 62.13
050170xx03000x 閉塞性動脈疾患 動脈塞栓除去術 その他・フもの(観血的なもの)等 手術・処置等1 なし、1あり 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 56 3.6 5.32 0.00 76.46
040040xx97x00x 肺の悪性腫瘍 手術あり 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 51 14.7 10.47 0.06 72.76
050180xx02xxxx 静脈・リンパ管疾患 下肢静脈瘤手術等 ・@ 47 2.5 2.75 0.00 71.23
050163xx03x0xx 非破裂性大動脈瘤、腸骨動脈瘤 ステントグラフト内挿術 手術・処置等2 なし ・@ 40 12.1 11.06 0.02 73.13
 すべての外科手術において低侵襲手術を基本としています.消化器外科、呼吸器外科では人体への負担が少なく、美容上満足度が高いといわれている腹腔鏡や胸腔鏡の手術を多く行っています。乳癌手術は乳房温存手術を標準術式とし、やむを得ない場合のみ乳房切除を行っています。リンパ節はICGとインジゴカルミンを用いPDEで探索するセンチネル(見張り)リンパ節ナビゲーション手術を行っており、根治的低侵襲手術が可能です。血管外科では胸腹部大動脈瘤に対してほぼ全例、低侵襲治療であるステントグラフト内挿術、末梢血管の閉塞性動脈硬化症に対しては、カテーテルによる血管拡張術およびステント留置を行っています。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
070230xx01xxxx 膝関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等 244 29.9 23.02 0.32 74.09
07040xxx01xxxx 股関節骨頭壊死、股関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等 220 16.4 20.63 0.16 68.12
160800xx01xxxx 股関節・大腿近位の骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 ・@ 55 23.0 25.32 0.76 79.75
160620xx01xxxx 肘、膝の外傷(スポーツ障害等を含む。) 腱縫合術等 43 22.7 13.52 0.05 23.91
160780xx97xx0x 手関節周辺の骨折・脱臼 手術あり 定義副傷病 なし 38 4.6 13.52 0.08 46.37
 高齢化社会の到来とともに日常生活動作の低下をきたすロコモティブシンドローム(運動器症候群)は大きな問題となっています。当科では原因の1つである下肢の関節疾患(変形性関節症など)に対して手術による積極的な治療を行い、歩行・移動能力を改善させることにより、廃用症候群の防止、日常生活の向上に努めています。また、高齢者の骨粗鬆症による股関節、肩関節や手関節の骨折に対しても、受傷後早期に手術を行い、寝たきりの防止や早期の機能的回復、日常生活動作の再獲得を通して早期の社会復帰を目指しています。また手外科センターを設置し、手根管症候群や肘部管症候群といった絞扼性神経障害への積極的加療、腱損傷への手術加療、リバース型人工肩関節や人工指関節を含む上肢の人工関節置換術も行い機能的回復、日常生活動作の再獲得を図っています。手外科センターで扱うDPC分類の範囲が広いことや外来手術である等で上記の件数以外にも様々な疾患を診療しています。
 また、当院はリハビリ専門医師が主導する含むリハビリテーション科を有しており、術後は専門スタッフによる早期在宅復帰を目指したリハビリを行っています。
形成外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080006xx01x0xx 皮膚の悪性腫瘍(黒色腫以外) 皮膚悪性腫瘍切除術等 手術・処置等2 なし 25 15.2 7.68 0.04 77.88
080007xx010xxx 皮膚の良性新生物 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)等 手術・処置等1 なし 22 4.7 4.01 0.00 50.55
020230xx97x0xx 眼瞼下垂 手術あり 手術・処置等2 なし 13 3.6 2.94 0.00 79.77
140140xxxxxxxx 口蓋・口唇先天性疾患 11 9.9 8.84 0.00 10.36
160200xx0200xx 顔面損傷(口腔、咽頭損傷を含む。) 鼻骨骨折整復固定術等 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 10 8.7 5.16 0.00 10.36
 形成外科では皮膚の悪性腫瘍、良性腫瘍、眼瞼下垂、口蓋、口唇先天性疾患、顔面損傷の順で患者数が推移しています。

脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 その他の手術あり 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 41 11.4 9.78 0.22 79.12
010040x099000x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 28 11.4 18.90 0.75 69.14
010230xx99x00x てんかん 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 24 7.9 7.22 0.04 43.79
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 23 13.3 8.30 0.22 61.13
010030xx9910xx 未破裂脳動脈瘤 手術なし 手術・処置等1 あり 手術・処置等2 なし 23 2.9 2.99 0.00 61.96
 頭蓋・頭蓋内損傷のその他の手術については、高齢者の転倒や交通事故によるものは減っていません。継続的ケアの必要な認知症や脳卒中の増加に伴い転倒する高齢者が増加しています。1割近くが重症な患者さんであり、後方支援医療機関との連携により、転院後に継続的な療養を推進しています。
非外傷性頭蓋内血腫については、高血圧の管理によって減っていますが、まだまだ、未治療の方や脳出血になって、はじめて血圧が高いことに気づく人もおられます。近年高齢者の増加及び抗血栓薬の多剤併用により脳内血腫の患者さんが増えています。また、糖尿病や腎不全を合併して透析を受ける患者さんが脳出血になることも多くなっています。脳内血腫になると、麻痺や言語障害の残存があり、回復期のリハビリを目的として、約6割の患者さんが関連病院に転院しています。
 未破裂脳動脈瘤の治療は、動脈造影検査やコイル塞栓術(動脈瘤の中に非常に細くて柔らかいコイルを留置して、こぶの中を詰める治療)を積極的に行っており、今後さらに増加するものと予想されます。
 また、てんかんに関しては、てんかんに係る高度の診断機器を整備しており、専門医による検査入院も増加しています。特に高齢者のてんかんが増加しています。
小児外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060160x101xxxx 鼠径ヘルニア(15歳未満) ヘルニア手術 鼠径ヘルニア等 31 2.9 2.78 0.00 2.35
140590xx97xxxx 停留精巣 手術あり 18 3.1 2.99 0.00 2.78
060150xx03xxxx 虫垂炎 虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの等 - - - - -
14056xxx97xxxx 先天性水腎症、先天性上部尿路疾患 手術あり - - - - -
140410xx97xxxx 先天性肥厚性幽門狭窄症 手術あり - - - - -
 小児外科では、鼠径ヘルニア、停留精巣、臍ヘルニア、包茎は、1泊2日または2泊3日の入院としています。腹膜炎のない虫垂炎は術後5日、漏斗胸は術後10日が退院の目安です。
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110080xx991xxx 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1 あり 122 2.5 2.50 0.00 71.61
11012xxx020x0x 上部尿路疾患 経尿道的尿路結石除去術 手術・処置等1 なし 定義副傷病 なし 50 8.0 5.56 0.00 62.06
110070xx03x20x 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等2 2あり 定義副傷病 なし 45 8.2 6.86 0.00 74.27
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 手術なし 29 11.6 13.14 0.07 71.66
110310xx01xxxx 腎臓又は尿路の感染症 経皮的腎(腎盂)瘻造設術等 27 9.0 14.08 0.11 68.56
 当院では、尿路性器のがん治療についても積極的に行っています。膀胱癌に対しては経尿道的手術を行い、BCG膀胱内注入療法を併用し、極力膀胱温存に努めています。浸潤がんに至った場合は、術前抗癌剤化学療法を施行後に根治術を行い、新膀胱造設を積極的に奨めています。近年、次々に免疫チェックポイント阻害薬が認可され、毎年その対象疾患が追加されています。また、免疫チェックポイント阻害薬と分子標的薬の併用療法も使用可能となり、がん治療の選択肢が増えています。
産科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120180xx01xxxx 胎児及び胎児付属物の異常 子宮全摘術等 78 11.2 9.39 0.00 33.19
120260xx01xxxx 分娩の異常 子宮破裂手術等 28 9.9 9.38 0.00 32.89
120180xx99xx0x 胎児及び胎児付属物の異常 手術なし 定義副傷病 なし 23 6.7 6.01 0.00 32.48
120170x199xxxx 早産、切迫早産(妊娠週数34週未満) 手術なし 20 34.7 21.53 0.00 31.40
120140xxxxxxxx 流産 19 2.0 2.44 0.00 33.74
 当院は総合周産期母子医療センターであり、正常妊産婦さん以外に高年妊娠・合併症妊娠・切迫流早産・多胎妊娠・胎児異常等のハイリスク妊産婦さんを積極的に受け入れています。また、精神科医および臨床心理士と連携し、精神疾患を合併した妊産婦さんも積極的に受け入れています。分娩時には、新生児科医および小児外科医と連携し、切れ目のない周産期医療を提供しています。
婦人科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
12002xxx99x40x 子宮頸・体部の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2 4あり 定義副傷病 なし 39 5.1 4.34 0.00 68.10
120060xx02xxxx 子宮の良性腫瘍 腹腔鏡下腟式子宮全摘術等 30 6.6 6.04 0.00 44.80
120070xx02xxxx 卵巣の良性腫瘍 卵巣部分切除術(腟式を含む。) 腹腔鏡によるもの等 29 6.5 6.11 0.00 50.45
120060xx01xxxx 子宮の良性腫瘍 子宮全摘術等 19 10.7 6.11 0.00 42.05
12002xxx02x0xx 子宮頸・体部の悪性腫瘍 子宮頸部(腟部)切除術等 手術・処置等2 なし 18 3.3 3.05 0.00 43.83
 当院では、進行婦人科がんに対して、根治性と術後のQOLを考慮した手術又はイリジウム腔内照射を放射線治療専門医と協力して行っています。術後の抗がん剤投与が必要な場合は、副反応等にすぐ対応できるように、原則として初回のみは入院で行い、その後は可能な限り外来化学療法室での通院治療となります。婦人科良性腫瘍は、原則として身体的負担も軽く、入院期間の短い腹腔鏡下手術で行います。
眼科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020110xx97xxx1 白内障、水晶体の疾患 手術あり 両眼 151 2.8 4.83 0.00 75.40
020110xx97xxx0 白内障、水晶体の疾患 手術あり 片眼 130 3.4 2.71 0.00 75.08
020160xx97xxx0 網膜剥離 手術あり 片眼 32 9.3 8.48 0.00 61.16
020200xx9710xx 黄斑、後極変性 手術あり 手術・処置等1 あり 手術・処置等2 なし 20 8.5 6.14 0.00 64.05
020220xx01xxx0 緑内障 緑内障手術 濾過手術 片眼 ・@ 15 9.8 9.47 0.00 76.00
 当科では、白内障、緑内障、翼状片、糖尿病網膜症、網膜剥離や黄斑部疾患などの手術療法を行っています。
白内障手術は主に入院で行っており、両眼の白内障手術は一旦退院し、1~2週間後にもう片眼の手術を行っています。硝子体手術については広角眼底観察システムや25ゲージの極小切開硝子体手術などの設備が導入されており、早期の視力回復や社会復帰が見込めるようになりました。白内障、緑内障、網膜硝子体疾患、ぶどう膜炎などの入院加療などにも対応しております。
耳鼻咽喉科・頭頸部外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
030350xxxxxxxx 慢性副鼻腔炎 40 8.2 9.47 0.00 50.68
030240xx99xxxx 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 手術なし 40 5.9 5.71 0.00 44.93
030250xx991xxx 睡眠時無呼吸 手術なし 手術・処置等1 あり 31 2.0 2.03 0.00 59.71
030230xxxxxxxx 扁桃、アデノイドの慢性疾患 31 8.7 7.84 0.00 19.16
030150xx97xxxx 耳・鼻・口腔・咽頭・大唾液腺の腫瘍 手術あり 31 7.4 7.03 0.00 57.06
 慢性疾患(慢性副鼻腔炎、慢性扁桃炎、睡眠時無呼吸症候群など)の手術症例、急性疾患(急性扁桃炎、急性咽喉頭炎、めまいなど)の保存的治療症例、良性腫瘍手術症例が上位を占めています。慢性副鼻腔炎は上気道疾患として呼吸器内科からの紹介も多く,慢性扁桃炎はIgA腎症の治療に先行して腎臓内科からの紹介が多くなっています.また、睡眠時無呼吸の精密検査は,医療圏のクリニックからの依頼が多く、当科で精査を行った後にクリニックで治療を開始するという病診連携ができています。三次救急を担う病院でありながら、周辺には耳鼻咽喉科の入院施設がなく、入院を要する症例は全て当科で加療するため、慢性疾患と急性疾患が混在しています。小児の扁桃の手術は、睡眠時無呼吸症候群の治療としても多く施行しています。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 32 - - 23 - 44 1 8
大腸癌 23 28 33 33 - 37 1 8
乳癌 47 33 17 - - 36 1 8
肺癌 34 14 12 27 - 38 1 8
肝癌 - - - 12 - 38 1 8
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
 患者数の多い胃癌、大腸癌、乳癌、肺癌、肝癌が「主要5大癌」とされています。当院において診断、初回治療を行った「初発」患者の病期(ステージ)別患者数及び、当院・他施設問わず初回治療が完了後に局所再発・再燃又は、遠隔転移をきたした「再発」の延患者数を示しています。

 当院では、主要5大癌の「初発」患者に対して手術可能なものは外科で手術治療を行った後に必要に応じて補助療法を行い、進行再発癌に対しては化学療法や放射線治療などの治療、緩和治療まで患者の状態に合わせた治療を切れ目なく行っています
 胃癌、大腸癌、肝癌などの消化器癌に対しては、消化器内科・消化器外科が共同し院内に「消化器病センター」を設置しています。入院フロアーを同一にすることで、早期から進行・再発癌まで、その進行度に合わせて内視鏡下治療、腹腔鏡下手術など低侵襲治療から他臓器合併切除などの拡大手術を行っています。また、肝癌に対しては、ラジオ波焼灼療法や腹部血管造影についても消化器内科にて診療が可能です。診断に於いてもできるだけ早期の発見や正確な診断を行うため、超音波センター、消化器内視鏡センターを設立し最先端の検査ができるよう努力しています。
 乳癌はマンモグラフィを使用した乳癌検診、さらに超音波検査、MRI検査の発達により触ることのできないような早期の癌が見つかるようになりました。また、他の癌に比べて薬物療法の効果が著名であるため再発進行乳癌にはホルモン剤,分子標的薬,抗がん剤を組み合わせて多彩な薬物療法を行い十分な延命効果が得られます.
 肺癌に対しては進行度と全身状態を考慮して治療方針を決めており、手術は、大部分が胸腔鏡下手術を行っています。
 消化器内科では、各分野の専門医を揃え日々消化器、肝胆膵疾患症例に対応して専門的治療を提供できるよう体制を整えております。特に、閉鎖性黄疸の症例が多く、各種特殊内視鏡を使った、診断や内視鏡的乳頭括約筋切開術や内視鏡的胆道ステント留置術などの専門的な治療を多数行っています。また、最近では早期消化器癌に対する内視鏡下胃粘膜下層剥離術(ESD)などの紹介も増え、食道、胃腸の内視鏡的手術・処置の件数が増加しています。さらに、治療対象疾患の拡大のため、再発食道癌に対する特殊な光線治療(PDT)の導入も行いました。
 がん治療だけでなく、内視鏡のドックやがん検診におる早期発見にも力をいれており、センター化したことにより検査が受けやすいような体制が整いました。


▲【初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数の定義】
令和3年度退院した患者(労災保険や自賠責保険等を除く)の数です。
Stage0は除外されています。
同一患者が化学療法で繰り返し入院した場合はそれぞれカウントしています。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 - - -
中等症 31 24.9 75.3
重症 - - -
超重症 11 14.8 86.5
不明 - - -
 当院では、呼吸状態を含めた全身状態が不安定な中等症・超重症の肺炎の患者さんが多い傾向にあります。

▲【成人市中肺炎の重症度別患者数等の定義】
令和3年度退院した患者(労災保険や自賠責保険等を除く)の数です。
成人とは20歳以上を指し、市中肺炎とは普段の生活で罹患した肺炎をいいます。
重症度は、以下の市中肺炎ガイドラインによる重症度分類システムにより分類しています。

5点満点で1項目該当すれば1点、2項目該当すれば2点としています。
軽症:0点の場合、中等症:1~2点の場合、重症:3点の場合、超重症:4~5点の場合
ただし、ショックがあれば1項目のみでも超重症とする。

《重症度分類システム》
1. 男性70歳以上、女性75歳以上
2. BUN 21dL以上又は脱水あり
3. 酸素飽和度(血液中の酸素が含まれている割合)90%以下
4. 意識障害
5. 収縮期血圧(上の血圧) 90mmHg以下
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 184 19.8 76.9 0.48
その他 11 18.8 74.2 0.82
 脳梗塞治療は脳神経内科と脳神経外科の協力体制が重要となりました。高齢者の増加を背景とした心房細動による脳塞栓症が増えています。点滴による血栓溶解療法には限界があるため、血管内治療による血栓回収がシームレスに行える体制を確立しています。
 不幸にして脳梗塞を発症し、急性期治療を終えた後にはリハビリを中心とした治療が必要になります。当院では、地域連携パスにて、急性期脳卒中患者さんを回復期へと切れ目のない治療を提供しております。

▲【脳梗塞のICD10別患者数等の定義】
令和3度DPC請求がされた退院患者(労災保険や自賠責保険等を除く)を対象としています。
また、患者数が10例未満の場合は、「-」を記載しています。




▼【診療科別主要手術別患者数等の定義】
令和3年度DPC請求がされた退院患者(労災保険や自賠責保険等を除く)を対象としています。
また、患者数が10未満の場合は、「-」を記載しています。
入院期間中に複数手術が施行された場合、いずれかに1件のみ集計されます。(実際に当院が施行した総手術数と異なります)
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
消化器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 71 2.03 14.30 0.07 75.68
K6871 内視鏡的乳頭切開術(乳頭括約筋切開のみ) 58 2.38 10.62 0.09 73.88
K654 内視鏡的消化管止血術 26 1.08 16.23 0.27 75.88
K722 小腸結腸内視鏡的止血術 23 1.09 8.91 0.00 70.78
K6872 内視鏡的乳頭切開術(胆道砕石術を伴う) 22 2.75 10.00 77.30 0.20
 消化器内科は、特に肝胆道系疾患および膵疾患の患者が多く、各々専門医を揃え日々症例に対応しています。特に、閉鎖性黄疸の症例や肝癌の症例が多く内視鏡的乳頭括約筋切開術や内視鏡的胆道ステント留置術、エコー下ラジオ波焼灼療法、肝癌の血管造影下治療など専門的な治療を日々新しい技術を取り入れながら行っています。また、早期消化器癌に対する内視鏡下胃粘膜下層剥離術(ESD)などの食道、胃腸の内視鏡的手術・処置も積極的に行っております。
 がん治療だけでなく、内視鏡のドックやがん検診におる早期発見にも力をいれており、センター化することによりより検査が受けやすいような体制を整えています。
循環器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他) 116 2.84 3.61 0.03 71.76
K5951 経皮的カテーテル心筋焼灼術(心房中隔穿刺、心外膜アプローチ) 89 3.78 6.75 0.02 67.51
K5461 経皮的冠動脈形成術(急性心筋梗塞) 40 0.15 21.10 0.23 72.50
K5492 経皮的冠動脈ステント留置術(不安定狭心症) 34 0.09 11.18 0.09 71.71
K5972 ペースメーカー移植術(経静脈電極) 28 1.43 10.50 0.11 80.00
 上記以外に、重症心不全に対する集中治療、慢性血栓塞栓性肺高血圧症に対する経皮的肺動脈形成術も実施しています。
 また、重症肺高血圧症に対して、エポプロステコール静脈療法を導入し、在宅管理を行っている医療機関です。
<2021年実績値(施設基準の定例報告にて使用)>
1 経皮的冠動脈形成術、経皮的冠動脈切除術及び経皮的冠動脈ステント留置術:269件
○経皮的冠動脈形成術(再掲・内訳)
 1)急性心筋梗塞に対するもの(33件)
 2)不安定狭心症に対するもの(2件)
 3)その他のもの(14件)
○経皮的冠動脈形成術(特殊カテーテルによるもの)(再掲・内訳)
 1)高速回転式アテレクトミーカテーテルによるもの(0件)
○経皮的冠動脈ステント留置術(再掲・内訳)
 1)急性心筋梗塞に対するもの(18件)
 2)不安定狭心症に対するもの(43件)
 3)その他のもの(159件)

2 経皮的カテーテル心筋焼灼術(134件)

3 ペースメーカー移植術及びペースメーカー交換術(電池交換を含む)(64件)
腎臓内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6121イ 末梢動静脈瘻造設術(内シャント造設術)(単純) 14 19.71 27.14 0.07 66.57
K3772 口蓋扁桃手術(摘出) - - - - -
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) - - - - -
K6261 リンパ節摘出術(長径3cm未満) - - - - -
K654 内視鏡的消化管止血術 - - - - -
 日本人で頻度の高い慢性腎炎であるIgA腎症に対して、耳鼻科と連携の上で口蓋扁桃摘出含む加療を行なっています。透析導入の際には、泌尿器科と連携し内シャント造設・テンコフカテーテル留置による導入準備を進め安全な透析導入を目指しています。
小児科(新生児)
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K9131 新生児仮死蘇生術(仮死第1度) 85 0.0 24.25 0.04 0.0
K9132 新生児仮死蘇生術(仮死第2度) - - - -
K2762 網膜光凝固術(その他特殊) - - - - -
K6335 鼠径ヘルニア手術 - - - - -
K6441 臍腸管瘻手術(腸管切除を伴わない) - - - - -
 当院は平成18年に山口県内初の総合周産期母子医療センターとして指定され、様々な合併症を持ったハイリスク妊婦が多く入院されています。新生児も出生直後から何らかの問題を抱えていることが多く、蘇生処置が必要となることも稀ではありません。また正常の分娩経過中に胎盤剥離や臍帯倦絡などで仮死状態に陥ることもあり、出生した新生児仮死児を速やかに蘇生し後遺障害を予防するため、分娩に立ち会う産婦人科医師、小児科医師、助産師及び新生児治療室(NICU,GCU)に勤務する看護師全てが新生児蘇生法(NCPR)を受講し適切な蘇生処置ができるようトレーニングを行っています。また、新生児蘇生法を指導するインストラクターを院内に複数名配置しており、院内外の医療従事者を対象に定期的に講習会を開催し、新生児蘇生技術の維持・普及に努めています。また早産児の合併症としてよくみられる未熟児網膜症やそけいヘルニアについても眼科や小児外科と連携し安全な周術期管理を行うよう努めています。
外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 71 1.54 1.20 0.01 75.37
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 50 3.22 5.24 0.04 64.60
K617-4 下肢静脈瘤血管内焼灼術 45 0.00 1.49 0.00 70.89
K514-23 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(肺葉切除又は1肺葉を超える) 37 3.41 11.14 0.03 72.76
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 36 3.50 12.97 0.08 73.39
 消化器外科、呼吸器外科では人体への負担が少なく、美容上満足度が高いといわれている腹腔鏡や胸腔鏡の手術を多く行っています。乳癌手術は乳房温存手術を標準術式とし、やむを得ない場合のみ乳房切除を行っています。リンパ節はICGとインジゴカルミンを用いPDEで探索するセンチネル(見張り)リンパ節ナビゲーション手術を行っており、根治的低侵襲手術が可能です。血管外科では胸腹部大動脈瘤に対してほぼ全例、低侵襲治療であるステントグラフト内挿術、末梢血管の閉塞性動脈硬化症に対しては、カテーテルによる血管拡張術を行っており、近年の手術件数が増加しています。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0821 人工関節置換術(膝) 258 2.37 26.38 0.32 74.18
K0821 人工関節置換術(股) 229 1.69 14.26 0.17 68.08
K0461 骨折観血的手術(大腿) 36 3.94 20.17 0.83 82.03
K0483 骨内異物(挿入物を含む)除去術(前腕) 32 1.00 1.41 0.00 47.97
K0462 骨折観血的手術(前腕) 32 0.72 4.34 0.06 57.75
 人工関節治療は整形外科・リハビリテーション科・看護部・手術部など関連する専門スタッフによるチーム医療(人工関節センター)で集中的に行う体制をとっています。手術は基本的にMIS(最小侵襲手術)という方法で行っており、傷が小さいだけでなく、術後の回復も早く、早期の社会復帰が可能です。人工股関節は従来の方法とは異なる前方進入法により筋肉を全く切らない方法で行っていますので、脱臼のおそれがほとんどなく、日常生活の制限もほとんどありません。希望されれば両側同時の人工関節手術も行っています。
 また、当院には県央の3次救急を担う救命救急センターが稼働していますので、手外科指導医の資格も有する手外科専門医を中心とした手外科センターの運営により切断四肢再接着剤等の高度な外傷患者も24時間365日受け入れています。また、同時に上肢・下肢の骨折の手術も多数行っています。
形成外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K016 動脈(皮)弁術 27 4.33 21.89 0.19 63.48
K0072 皮膚悪性腫瘍切除術(単純切除) 17 1.12 9.18 0.00 76.47
K2191 眼瞼下垂症手術(眼瞼挙筋前転法) 12 0.42 2.33 0.00 78.75
K0052 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)(長径2cm以上4cm未満) 10 0.30 1.70 0.00 43.50
K427 頬骨骨折観血的整復術 10 2.00 6.50 0.10 46.50
 形成外科のDPCは、皮膚悪性腫瘍の切除と創閉鎖のための皮弁手術の症例が多くなっております。また、眼瞼下垂や顔面骨骨折の症例も上位となっています。
脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 52 1.30 12.68 0.35 77.92
K609-2 経皮的頸動脈ステント留置術 20 7.50 12.65 0.20 74.25
K1692 頭蓋内腫瘍摘出術(その他) 19 6.79 31.11 68.89 0.16
K1781 脳血管内手術(1箇所) 13 3.54 22.38 0.31 66.69
K178-4 経皮的脳血栓回収術 12 1.08 18.92 0.67 77.92
 社会全体の高齢化が大きな要因で、慢性硬膜下血腫は年々増加しています。これは、抗血栓薬を服用している患者が増えたこと、認知症の高齢者が増加し、夜間の睡眠薬等の内服により転倒するケースが増えたことが要因となっています。転院が約2割の人に見られますが、元々の病気によるものがほとんどです。慢性硬膜下血腫の手術は劇的に症状が良くなり、社会復帰が多く望めるものです。
 脳血管内手術及び経皮的頚動脈ステント術は、生活習慣病を持つ高齢者の増加に伴い増加傾向にあります。また診断機器の進歩(超音波診断装置等)により頚動脈狭窄が症状を出す前に発見され、治療を受ける患者さんも増えています。
 また、脳動脈瘤頸部クリッピング(1箇所)も行っており、破裂・未破裂瘤を問わず、脳外科治療の基本となるものです。未破裂瘤は手術後に自宅復帰が可能となりますが、くも膜下出血を起こした場合は、継続的リハビリが必要ですので連携病院に紹介をしています。
 頭蓋内腫瘍摘出術については、髄膜腫や下垂体腫瘍では手術後早期の自宅復帰となりますが、悪性腫瘍の場合には術後の放射線・化学療法が追加されるために、在院日数が長くなります。また、麻痺などの症状が出現した腫瘍の患者はリハビリの継続が必要となり、リハビリ病院等に転院しています。集学的治療により悪性腫瘍も生存期間、生活の質が改善されています。終末期の悪性脳腫瘍に対して緩和治療も行なっています。
 パーキンソン病、ジストニアや振戦などの不随意運動症(自分の意志と関係なく起こる体の異常な動き)、神経痛、痙縮、顔面の疼痛やピクツキなどの機能的神経疾患(日常生活に困る症状を引き起こす神経疾患)に対して、外科治療等を行い症状の緩和を図っています。具体的には薬剤抵抗性のパーキンソン病、ジストニア、本態性振戦に対して 脳深部刺激療法 (DBS) や 視床凝固術 などの外科治療を行い症状の緩和を図ります。薬で治らない顔面の激しい痛み(特発性三叉神経痛)や顔面のピクツキ(片側顔面痙攣)には神経血管減圧術という顕微鏡手術で治療をします。難治性の神経痛に対する 脊髄刺激療法 や痙縮に対する バクロフェン療法 も行っています(ニューロモデュレーションといいます)。その他に高齢者の中に歩行障害に認知症や尿失禁を伴う特発性正常圧水頭症の患者さんがおられます。この病気に対しても手術を行ない症状の緩和を図っています。
小児外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6335 鼠径ヘルニア手術 18 0.89 0.94 0.00 0.50
K836 停留精巣固定術 17 1.00 1.06 0.00 2.88
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 14 1.00 1.00 0.00 5.64
K718-21 腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの) - - - - -
K666 幽門形成術(粘膜外幽門筋切開術を含む) - - - - -
 小児外科では、小児における鼠径ヘルニア、虫垂炎などの一般外科手術のみならず、呼吸器疾患(肺嚢胞、漏斗胸等)、婦人科疾患、泌尿器疾患(停留精巣、水腎症等)など幅広く対応しています。
 また、当院は総合周産期母子医療センターが設置されており、新生児外科手術(腸閉鎖、鎖肛、横隔膜ヘルニアなど)も行っており、良好な成績です。
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用) 66 1.82 5.11 0.02 71.68
K7811 経尿道的尿路結石除去術(レーザー) 53 3.38 4.85 0.00 60.74
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 44 0.36 6.36 0.09 70.25
K6121イ 末梢動静脈瘻造設術(内シャント造設術)(単純) 26 2.00 16.12 0.12 78.08
K768 体外衝撃波腎・尿管結石破砕術 25 0.00 1.04 0.00 55.88
 当院は、現在、ホルミウムレーザーによる前立腺核出術を実施しています。また、腎・尿管結石に対しては、腎機能へのダメージが少ない軟性の尿管鏡を用いたレーザー砕石治療を積極的に行っています。
 早期がんに対しては、低浸襲による腹腔鏡下手術や経尿道的手術等を行っています。2022年より腹腔鏡下前立腺全摘も開始しました。
産科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8981 帝王切開術(緊急帝王切開) 72 7.01 6.92 0.00 32.60
K8982 帝王切開術(選択帝王切開) 70 10.33 6.93 0.01 33.94
K9062 子宮頸管縫縮術(シロッカー法) 16 1.19 7.94 0.00 31.75
K9091ロ 流産手術(妊娠11週まで)(その他) 12 0.00 1.00 0.00 34.83
K9091イ 流産手術(妊娠11週まで)(手動真空吸引法) - - - - -
 当院は、分娩室の隣に帝王切開専用の手術室があります。産科医、新生児科医、麻酔科医が24時間体制で対応しているので、予定帝王切開だけでなく、緊急帝王切開でも安全に行うことが出来る設備および体制が常時整っています。
婦人科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8882 子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(腹腔鏡) 35 1.11 4.43 0.00 47.31
K877-2 腹腔鏡下腟式子宮全摘術 28 1.07 5.32 0.00 46.25
K861 子宮内膜掻爬術 24 0.25 1.17 0.00 52.54
K867 子宮頸部(腟部)切除術 18 1.06 1.22 0.00 43.83
K877 子宮全摘術 16 1.75 9.38 0.06 50.94
 当科では、婦人科良性腫瘍(筋腫や卵巣腫瘍)は原則として腹腔鏡下手術で行いますが、臍高に達する大きな腫瘤、癒着や悪性を疑う場合には開腹手術となります。前者では、術後の痛みや発熱も軽度で入院期間は1週間未満です。後者では、約10日間の入院となります。子宮頸部異形成や子宮内膜病変(ポリープ等)に対する手術は、手術前日または当日から2~3日間の入院となります。
眼科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術(眼内レンズを挿入)(その他) 270 0.01 1.90 0.00 75.16
K2801 硝子体茎顕微鏡下離断術(網膜付着組織を含む) 66 0.14 7.98 0.00 63.20
K2683 緑内障手術(濾過手術) 15 0.67 8.13 0.00 76.00
K224 翼状片手術(弁の移植を要する) 14 0.00 1.00 0.00 75.14
K2682 緑内障手術(流出路再建術) 14 0.00 6.43 0.00 70.36
 白内障手術、翼状片手術はクリティカルパスを使用しており、白内障手術の多くの症例で2泊3日の入院で手術を行っております。「硝子体茎顕微鏡下離断術(網膜付着組織を含む)」は、裂孔原性網膜剥離や黄班円孔、網膜前膜などの疾患に対する手術です。
耳鼻咽喉科・頭頸部外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K3772 口蓋扁桃手術(摘出) 54 1.06 7.09 0.00 13.37
K340-5 内視鏡下鼻・副鼻腔手術3型(選択的(複数洞)副鼻腔手術) 37 1.00 6.19 0.00 52.08
K309 鼓膜(排液、換気)チューブ挿入術 20 1.00 0.35 0.00 8.75
K6262 リンパ節摘出術(長径3cm以上) 16 1.25 1.88 0.00 61.25
K368 扁桃周囲膿瘍切開術 10 0.50 5.20 0.00 41.30
 当科では、麻酔科、小児科、形成外科、歯科口腔外科、外科等と連携し診療を行っています。口蓋扁桃摘出術、鼓膜チューブ挿入術は小児症例が多くを占めます。小児の鼓膜チューブ挿入術は,安全面からも全身麻酔下での手術が推奨されており、医療圏のクリニックと連携し1泊2日で行うようにしています。
 また、自家遊離複合組織移植術は、頭頸部悪性腫瘍手術に伴って行われる機能再建手術です。長時間の手術になりますが、麻酔科のみではなく、形成外科や外科とも協力し、がんの治療成績だけでなく、術後の機能障害の軽減も考慮して行います。人員や設備等が充実してこそ行える手術であり、当院の特色と思われます。また、拡大手術のみだけでなく鏡視下悪性腫瘍手術を積極的に行い、低侵襲手術と機能温存にも取り組んでいます。
 鼻・副鼻腔手術は、良性疾患はほぼ内視鏡下で実施し、悪性腫瘍に関しては、外切開と内視鏡を適宜組み合わせて手術を行っています。耳鼻科専用の磁場式ナビゲーションを積極的に使用しています。歯原性副鼻腔炎の場合は歯科口腔外科と協力し、内視鏡下副鼻腔手術と歯科手術を一期的に行っています。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる - -
180010 敗血症 同一 21 0.24%
異なる 17 0.19%
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 50 0.57%
異なる 13 0.15%
 当院では、高度急性期医療を提供していることから、敗血症やDIC等の重症な症例も診療しています。しかし、最も医療資源を投入した病名として選択し、DPCで請求する割合は少ないです。また、人工関節手術や外科手術件数が多いと症例数は増えますが、発生率としては少ないことが分かります。また、手術・処置等の合併症で入院契機が同一となっている症例の発生割合が高くなっています。
 
<手術・処置等の合併症の内訳>
術後や処置後に発生する感染症(カテーテルやポート留置後も含む)等:17件
人工関節・人工骨頭の脱臼・感染等:21件 など

▲【その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)の定義】
令和3年度退院した患者(労災保険や自賠責保険等を除く)の数です。
また、患者数が10未満の場合は、「-」を記載しています。
更新履歴
2022/09/27
令和3年度の病院指標を公開しました。