5N勉強会について

一人でも多くの患者さんの命を救うために ~シミュレーションを取り入れた急変対応の研修より~

急変対応の際に一番の問題となるのは、対応ができず躊躇してしまい、生命に関わる重篤な状況に陥ってしまうことです。そのため、看護師は、急変に関する知識やスキルを身につけ、どんな時も冷静に対応できるように、日頃から訓練をしておく必要があります。 今回は、部署内教育の一貫として、急変対応のシミュレーションを取り入れて研修を開催していた5階北病棟の看護師さんの様子を紹介します。急変対応では、患者さんの危険を予知し、適切な観察と評価をした上で、BLS(Basic Life Supportの略:心肺停止または呼吸停止に対する一次救命処置のこと)を行う必要があります。院内でもBLSの講習が開催されていますが、実践で対応できる技術を培うには、やはり同じ部署で一緒に働くチームで繰り返し訓練をすることが効果的であると考えます。研修では、当センターに在籍している救急看護認定看護師と集中ケア認定看護師の2名の講師が実演を含めた指導をしてくれていました。

急変対応シミュレーション
急変対応シミュレーション

シミュレーション研修を終えた看護師の皆さんの感想の中には、「普段からの声掛けや報告・連絡・相談が大切だった」「日々の観察が大切だと思った」などの意見が挙がりました。今回の研修で得た経験をもとに、さらなる部署内での目標は、2年目看護師さんが中心となって開催する勉強会だそうです。急変時における家族対応、挿管介助、救急カートに常備している薬剤に関する知識をつけ、小児の急変対応の学習も深められることを目指していました。

急変対応シミュレーション
急変対応シミュレーション

急性期病棟での看護師のやりがいの一つとして、生命の危機に直面していた患者さんが元気に退院していく様子を見届けることが挙げられます。早期に患者さんの異常を発見し、適切に対応できるようなるために、これからも日々、知識や経験を増やしていくことが大切だと思います。そして、最も大切なことは、この研修会で学んだことを実践の場に活かすことです。一人でも多くの患者さんの生命を守るために自己研鑽を積み、研修で学んだことを実践できることを願っています。

急変対応シミュレーション

人材育成・採用担当主任 小川