臨床工学部

血液浄化センター業務

2019 年開設された血液浄化療法センターでは、臨床工学技士が5名(男性2名 女性3名)在籍しており、年間約 8300 件の治療が行われています。

現在 18 床(内、感染用個室3床)を有し、午前・午後の2クールで運用しており、すべてのコンソールでオンライン HDF が可能となっています。

機器の操作やメンテナンス、物品の管理、透析用水の水質管理を主な業務にしていますが、シャント血管のエコー検査やフローボリューム測定、下肢動脈のSPP測定などの各種検査業務や、血漿交換や血液吸着といった、特定の疾患に有効な特殊な血液浄化も行っています。

機器管理業務

当院では水処理装置、粉末溶解装置、透析液供給装置、患者監視装置、浸透圧計の定期点検やメンテナンスを行っております。患者監視装置については、講習を修了したスタッフによるオーバーホールを行っています。

血液浄化業務

機械室 

血液浄化業務

定期点検 

水質管理

日本透析医学会の定める「透析液水質基準」に基づき、RO 水と透析液のエンドトキシン測定と細菌培養にて水質管理を行っています。

血液浄化業務

透析液サンプリング 

血液浄化業務

エンドトキシン検査 

シャントエコー検査

シャントとは透析患者さんの腕の動脈と静脈をつなぎ合わせた血管のことをいいます。その静脈に針を刺して血液を体外に送り出し、透析を行っています。 透析治療に必要不可欠なシャントのトラブルの早期発見を目的に、フローチャートを用いてシャントエコーを実施しています。シャントをマッピングし、スタッフ間で共有することで穿刺技術の向上にも繋がっています。血液浄化療法センターで勤務する臨床工学技士は、日本臨床工学技士会のバスキュラーアクセスの研修を受け、シャントエコーを全員が行えます。

また、シャントのフローボリューム測定を半年ごとに行っており、シャント血流の変化を観察することで、異常を早期に発見し、バルーン拡張等の治療を行うことでシャントの閉塞を未然に防いでいます。

血液浄化業務

シャントエコー 

血液浄化業務

FV測定 

下肢皮膚灌流圧(SPP)検査

透析患者は慢性腎臓病に伴う骨・ミネラル代謝疾患により血管が石灰化しやすく、下肢末梢動脈疾患を発症しやすくなっています。年2回の ABI 測定に加え、当院で作成したフローチャートに基づいて SPP 検査を行っています。

血液浄化業務

下肢皮膚灌流圧測定